「ホーホー」の詩ができるまで:ダウン症に関する書籍紹介

皆様ダウン症に関する本を読んだことはありますでしょうか。
中卒お父ちゃんは、当事者になるまでただの一度も読んだことはありませんでした。
恐らく皆様も、読んだとしてもさわり程度ではないのでしょうか。
ただし、当事者になると読むんですよ。人間って結局自分に関係しないとだめなんですね。

というわけで今回ご紹介するのは、「「ホーホー」の詩ができるまで」(信田敏宏)です。
著者の信田敏宏さんは国立民族学博物館教授で専門は社会人類学・東南アジア研究です。そんな信田さんはダウン症の女の子(静香ちゃん)を授かります。その静香ちゃんが小学四年生の時に「ホーホー」という題名の詩を作り、「NHKハート展」に入選するという内容です。
ただし、この詩、滅茶苦茶いいんですよ。というか小学四年生ってこんなことできるのかと驚くとともに、ダウン症の子が作ったということで、希望を持てる一冊となっております。
さらに、静香ちゃんの成長に合わせて、どういうことに注意し具体的にどのように成長を促したが書かれていて、大変参考になります。例えば、静香ちゃんがハイハイを始めたころ、お母さんの眼鏡に興味を持っていたので、眼鏡を置いてその場所までハイハイさせるということをしていたそうです。これはやってはいけない方法で、ダウン症の子は覚えるまでもゆっくりだけど、一度覚えたことを修正するのはそれにもまして時間がかかるそうです。眼鏡の場所までハイハイさせるということは、「眼鏡が無いとハイハイしない」ということと「眼鏡のような壊れやすく大切なものをおもちゃとして認識してしまう」ということにつながってしまうそうです。

そしてなんといっても、ご両親が静香ちゃんの心を育てようとしているのが伝わります。様々なものに興味を持たせ、サポートする姿には、「これ・・・・・俺にできるのか?」と勇気と共に若干の焦燥感を抱かせてくれる事間違いないです。まずはできることからコツコツですね。

「ホーホー」の詩ができるまで

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