緊急提言パンデミック【ユヴァル・ノア・ハラリ】

昨今あまり話題にはならなくなってきましたが、まだまだ新型コロナウイルス(COVID-19)の影響が残っております。
欧州では再拡大しており、フランスは夜間外出禁止になってしまいました。
日本ではウイルスの影響による経済の落ち込みが激しくなっています。
その落ち込みの影響からか、2020年8月の女性の自殺者が約74%も増えました。

https://www.asahi.com/articles/ASNB272P6NB2UBQU004.html

なんだか暗い気持ちになってしまいますが、こんな時こそ先を見通せれば、ということでユヴァル・ノア・ハラリの「緊急提言パンデミック」をもとにコロナ後の世界について考えたいのです。
因みに、ユヴァル・ノア・ハラリは「サピエンス全史」の作者です。そう、中卒お父ちゃん的には「もうちょっと短く書いてくれない?」という感想のあの本です。同じ感想を持った人は正直に申し出てください。
今回はあとがき含めて125ページ、速攻で読めます。

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グローバリズムかナショナリズムか

まず、ハラリはグローバルな情報共有がカギを握っていると言っています。
当たり前の話ですが、中国のウイルスとアメリカのウイルスは情報共有できません。
ウイルス同士が海を越えて瞬時に、「こうやるとより多くの人に感染できるよ」などと話すことはできません。
それに対して、人間はグローバル(なんか胡散臭いセミナーっぽい言葉なので、「世界的」とかでいいのではないか)に情報を共有することができます。
どのような場所でリスクがあるのか、どう予防するのがより効率的か、有効的な治療法からワクチンまで、それこそ瞬時に共有することも可能です。
しかし、そこで邪魔をするのがナショナリズムの壁です。
自国の利益のみを追求し、情報を隠し、医療機器を買い占めるのは人類の危機につながってしまうと言っています。
本の中では、「伝えるところによると」という文言付きで、アメリカの政権がワクチンの独占権を取るために、ドイツの製薬会社に10億ドルを提示したと書いてあります。
うーーーん。さもありなんなんですが、「伝えるところによると」というのも如何なものか。

ただ、グローバルな情報共有が重要なのは中卒お父ちゃんでもわかるのです。

健康かプライバシー保護か

コロナウイルス感染抑止に監視ツールが使用された例があります。
顕著だったのは中国です。
スマートフォンのGPSで行動を把握し、体温や体調についての報告を義務付ける等の対策を行い、感染者を素早く隔離することに成功したようです。
今後体に埋め込むような装置が開発され、生体情報を一元管理することで、同じような危機にも的確に対処できるかもしれません。
ただ、ハラリはこれは非常に危険だと言っています。
生体情報というものは、中卒お父ちゃんが思っている以上に「その人の状態」を把握できるのです。
緊張しているのか、笑っているのか、悲しんでいるのか、怒っているのか。
生体情報を収集することで「その人がどんな感情を抱いているのか」が分かってしまうのです。
独裁国家のトップが演説をしている時に、怒りの感情を抱いている人が分かってしまったら、いくら中卒お父ちゃんでもそれぐらいは想像できます、はい、処刑です。
まさにビッグブラザー。

では、健康を度外視してプライバシー保護に走ればよいか、というとそれも違います。
ハラリとしては、そもそも「健康かプライバシー保護か」という設問自体が誤っていると言っています。
人類はそんなことをしなくても正しい情報を選別し、適切に対処できると予測しています。
ほ・・・本当か?ハラリさんや・・・あなたの周りはエリートだらけなのだろうからわからないかもしれないけれど、なかなかおかしな行動する人もいるんですよ。
コロナパーティー開いたりね。

「正しい情報を得る」という姿勢は全面賛成なのであります。
中卒お父ちゃんの身内から「お湯を飲めばコロナウイルスを倒せる」というチェーンメールが届いた時には軽いめまいを覚えたのです。

やれることをしっかりやろう、でも・・・

では、中卒お父ちゃん的に今後の世界はどう変わるのか。
恐らく、ほとんど何も変わらないのではないかと思っていたりします。
というか、「変わる分野」と「変わらない分野」がはっきり分かれるような気がします。
具体例でいうと、インターネットを利用した仕事は、リモートや郊外で仕事するスタイル、会議はネット、という感じで今まで何となく変わっていなかったものが劇的に変わるのではないでしょうか。
対して、店舗を構えたサービス業はあまり変わらないように思います。
歯科医院を例に挙げると、WEB診断はほとんどできません、というか、レントゲンを撮っていないので「多分こうじゃない?」ということしか言えません。
結局、歯科医院に来てもらうしかないのです(訪問歯科という選択肢もありますが、一軒一軒歯科医師が訪問していたら、負担が半端じゃありません)。

反対に、これをチャンスだと思って新しい生活スタイルに合わせた歯科医療(1日治療とか)が広まればいいのですがね。

とりあえず、中卒お父ちゃんのような平民は毎日手洗いをしっかりします。
結局やれることを続けるしかないのであります。
ただ・・・マスクは・・・・つけてますけどね、あれ苦しいので嫌なんですよね。
誰か「もうそろそろよくない?」って言ってくれないですかね。

日本の森林は減少しているのか

昨今、世界的に森林面積が減少しているとよく耳にします。
今後の人類にとって森林をはじめとした自然を守り、継続可能な社会を構築することは至上命題とも言えます。
だがしかし、東京でも地方と呼ばれている地域に引っ越し、月に数回は出張している中卒お父ちゃんは思うのです、「日本って森おおくね?どこの山を見ても滅茶苦茶木が生えてない?本当に減少してるの?」と。
というわけで、今回は日本の森林事情についてお伝えしたいのです。

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世界の森林面積の減少

中卒お父ちゃんの小さいころ、「熱帯雨林の森林は毎日東京ドーム〇〇個分減少しているのです。」と教えられていました。
その頃は、大人になった頃にはまともに呼吸もできなくなるのではないかと漫然とした不安を抱いていたものです。

では、現状どの程度減少しているのでしょうか、というか本当に減少しているのか?
ということで、林野庁のデータを引っ張ってくるのです。
こういう時にソースがはっきりしていないと、上司のワンツーが飛んでくるのです。

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kaigai/attach/pdf/index-2.pdf

この資料によると、昨今減少のスピードは落ちてきているけれど、減少傾向であることは変わっていないようです。

日本でも減少しているのか?

では、日本でも森林は減少しているのでしょうか。
ここでも林野庁のデータを持ってくるのです。
たとえ林野庁が作った図でも、なぜか自分の手で作り直さないと上司の左ボディーがさく裂です。

なんということでしょう。50年の月日を重ねてもほとんど変化がありません。匠もびっくりです。

では、その中身はどうでしょう。
つまり、森林蓄積の状況です。
「森林蓄積」とは、「森林を構成する樹木の幹の体積のこと」です。
専門用語にはしっかりと説明を付け、かつ、自分自身の口で説明できないと上司の強烈な右ローがめり込みます。ミスターパーフェクトの対角線攻撃でKO確実です。

なんということでしょう。50年の月日を重ねて順調に成長しています。これなら匠も一安心です。

そうです。まとめると、森林面積はほとんど変わっていないけれど、木はしっかりと成長している(特に人工林が)といえるのです。

一応ソースもどうぞ

https://www.rinya.maff.go.jp/j/press/keikaku/attach/pdf/181016-2.pdf

かつての山はどうだったのか

しかし、私達は「日本国内でも都市化が進み、森林が伐採され、動物さんたちの住処がなくなっている。人間のエゴがー。」というイメージがあると思います。
実はこのイメージ、明治時代の影響がかなり強いと言えるのです。
まずは時代を江戸時代まで戻しましょう。
石油燃料が登場する以前です。
その頃の燃料は何かというと、もちろん木材です。
住宅はもちろん、窯で陶器を作成する、また、塩を作るため等、様々な場面で大量の木材が消費されていました。
そのため、人間が住むエリアの近くのいわゆる里山はほとんどがはげ山だったのであります。
「おいおい、おまえはタイムトラベラーか」と言われそうですが、証拠もございます。
一例で言いますと、東海道五十三次の絵を思い浮かべていただきたいのです。
ほとんどがチョコっと松らしい木が生えているだけで、山ははげ山です。
「いやいや、なんか生えてるじゃん」とおっしゃったあなた、それは草です。木ではありません。

それでも信じられない方は、後ほどご紹介する参考図書「森林飽和」に掲載されている、山梨県甲府市塩山の写真を見ることをおすすめします。
まごうことなきはげ山です。つるっつるです。生えているのは一本のヒョロヒョロの木です。はげです。あまり連発すると上司の頭突きがめり込みます。もう反則です。

明治時代にはそのピークを迎え、各地で洪水が発生するなど、様々な問題が発生しました。
そこで、当時の政府は森林を保護する政策を進め、さらに、戦後は植林を進めることにより森林は回復傾向に向かったのです。
冒頭のイメージは、この時のイメージ戦略がそのまま残ったのではないかと思われるのです。

回復した森林

植林により森林は回復!よっしゃ!これからは木材売るんだぜー!大儲け!

とはならなかったのです。
理由としては、石油製品が使用されるようになったこと、また、外国から安価な木材が輸入されるようになったことが挙げられます。
人の手を入れてしっかりとメンテナンスすることを前提に植林をしたのですが、儲からないのならば意味がない、ということで森林は放置されてしまったのであります。
その結果、森林、特に人工林が回復というか、回復しすぎてしまったのであります。
それが何を意味するかというと、人工林が奥山(里山と比較して奥地ということ、野生動物が生息するくらいの奥地)化してしまったのです。
昨今、山の動物が人里に下りてくるニュースをよく耳にしますが、あれはこの影響も考えられるのです。
最近だと東京の国立駅の前をイノシシが走ってましたからね。

誰だよ「人間が動物さん達の餌場を侵略したからだー!人間のエゴがー!」とか言ってたやつは!

森林は二酸化炭素を減らすのか

ここで少し話は変わりますが、本当に森林は二酸化炭素を減らすのでしょうか。
「いやいや、光合成するじゃん!いくら中卒でもそれぐらいは知ってるだろ。」とおっしゃったあなた、はい、大丈夫です。
光合成は小学生で勉強するので大丈夫です。守備範囲です。上司のとどめのチョッピングライトにはドラゴンフィッシュブローで反撃です。
では、本当に二酸化炭素を減らすのかです。
実は、成長しきった森林が二酸化炭素を減らすかは微妙なところがあります。
成長しきった森林では、落葉や倒木が地面を埋め尽くします。
その落葉や倒木は微生物によって分解されますが、その時に大量の二酸化炭素を発生させてしまいます。
そのため、二酸化炭素の吸収量と放出量が一致してしまうのです。

では、二酸化炭素の吸収量の方が上回るのはどんな時なのでしょうか。
それは、成長途中の森林です、そう、まさに昭和から平成、令和にかけての日本の森林なのであります。
誰も予測してなかっただろうけど、すごいぞ日本!

森林を活用しよう

ここまで申し上げた通り、現在日本の森林はとても良い状態だと言えるのです。
あとは、しっかりとした手入れが必要なのです。
で、なんでこんなこと調べたかなのですが、何とか一発当てられないかな!と!
だって、なんかすごいチャンスありそうじゃないっすか!
こんな時こそ、アイデアのつくり方を活用なのです。
まずは一時情報を集めて・・・・・。いつの日かひっくり返してやるのです!

【今回の参考図書】

アイデアのつくり方

古今東西、人が思いつかないようなアイデアをポンポン思いつく天才がおります。
そんなアイデアマンになってみたい!一攫千金とはいかなくても、人があっと驚くようなアイデアを披露してみたい!とお考えの方もいらっしゃると思います。
もちろん、中卒お父ちゃんもそんなアイデアマンになってみたいのです。

というわけで、今回はアイデアのつくり方についてお伝えしたいと思います。あ、ちゃんと本に書いてあるやつっす!中卒お父ちゃんの思い付きじゃないっすよ!
参考にさせていただいた本はジェームス・Wヤングのその名も「アイデアのつくり方」。題名がストレート!

ジェームス・Wヤングは、アメリカ最大の広告代理店・トンプソン社の常任最高顧問、アメリカ広告代業協会の会長などを歴任。広告審議会の設立者で元チェアマン。
広告業の男がアイデアの作り方とはこれ如何に、とお思いかもしれませんが、実に明快に「アイデアを作る方程式」について書いてあるのです。

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アイデアを生む5つの段階

いきなりですが、アイデアを生むには5つの段階があります。

第一:とにかく資料とか情報を集める。普段から様々なものに興味を持つ

そこ、そりゃそうだろとか言わない。
でもまぁそりゃそうですよね。まずはかき集められるだけの情報を収集しなければならないのです。
ただ、著書にはこんな風に書かれているのです

これは至極単純明瞭な真理に過ぎないと諸君は驚かれるにちがいない。にもかかわらず実際にはこの第一段階がどんなに無視されているか、これまた驚くばかりである。

そう、どうしてもアイデアを思いつくというと、何か聞かれたりしたときにぱっとすぐ返すように思いつく、と考えがちですが、そんなことはないのです。
そもそもで土台がなければ何にもならないのです。
さらに、集めただけでもアイデアは出てこないのです。
ここから第四段階に飛ぶこともないのです。

第二:考えて考えて考え抜く

材料がそろったら、とにかく考え抜く!
アイデアとは既存の要素の組み合わせとのことです。
とにかく組み合わせたり、下から見たり、上から見たり、ひっくり返してみたりと、とにかく考え抜くことが重要なのです。
どれくらい考えればよいか?ですか・・・。絶望するくらいだそうです。まぁ、「もうこれ無理じゃね???まじでもーやだやだやだ!!!」って外に出て叫びたくなるくらいでしょうか。

第三:好きなことして過ごそう

限界まで考え抜いたら、あとは熟成させるのです。
食べ物もよく噛んで飲み込んだら、後はじっくり消化します。
そのような感じで、好きなことをしてボケーとするのがいいそうです。
因みに、同じような記述が外山滋比古の「思考の生理学」にもあるのです。

これまた結構古い本なのですが、本屋さんに通っている方ならば一度は目にしたことがあると思うのです。
1986年の本なのですが、いまだに八重洲ブックセンターとかで平積みされてたりするのです。
この本をなんとなーくで手にした中卒お父ちゃんは見る目があるのです!エッヘン!

第四:アイデアが湧いて出てくるのだぜ!

その日は突然やってきます。朝歯を磨いている時、愛犬の散歩の最中、浮気現場に踏み込まれ逃走している時、いつかはわかりません。
今まで全く解けなかったパズルがすっと解けるように、アイデアが舞い降りてくるのです。
「エウレカ!」

第五:アイデアを実際の世界に落とし込む

実をいうと、たとえ第四段階までもっていっても、この第五段階が待っているのです。
そう、実際にアイデアを形にする段階です。
ジェームス・Wヤングはここで忍耐と実際性が必要になると言っています。
加えて、胸にしまい込まないこと、理解ある人々の批判を仰ぐことが重要だそうです。

以上がアイデアのつくり方を終わります。

やれるもんならやってみろ

「ジェームス・Wヤングさんや、こんな秘伝のような手法を本に書いて大丈夫?」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
大丈夫だそうです。ジェームス・Wヤングは著書の中でこんなことを言っているのです。

「第一は、この公式は、説明すればごく簡単なので、これを聞いたところで実際に信用する人はまず僅かしかいないということ。第二は、説明は簡単至極だが実際にこれを実行するとなると最も困難な種類の知能労働が必要なので、この公式を手に入れたといっても誰もがこれを使いこなすというわけにはいかないということである。
だからこの公式は、大いに吹聴したからと言って私がくらしをたてている市場にアイデアマンの供給過多が起こるというような実際上の危惧はまずない」

要するに、「真似られるもんならばやってみれば?できればだけどね。」って言っているのです。かっこよすぎ!抱いて!

著書「アイデアのつくり方」について

この「アイデアのつくり方」ですが、驚くことに全部で102ページしかありません。そのうえ文字がでかい!
さらに、本文は62ページであとは「解説」と「訳者あとがき」なのです。その比率おおよそ6:4!
本文だけならば本当に20分くらいで読めます。是非ご一読あれ。
帯の文句も洒落ているのです。「60分で読めるけれど一生あなたを離さない本」

中卒お父ちゃんはこの本を使って数々のアイデアを生み出すのです!いつの日か!!!