新型コロナとワクチン知らないと不都合な真実【峰宗太郎、山中浩之】

コロナ騒動が始まってから1年が経過した今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
中卒お父ちゃん的には、なんだかんだ1年間やってこれたのねといった感じです。
ただ、居酒屋には基本一人で行って、大好きなアニメを観ながら一杯やるのが楽しみだった中卒お父ちゃんとしては、飲食店が20時までというのは結構辛かったりするのです。
そんな状況を少しでも改善する可能性がある物として、ワクチンが挙げられます。
もちろん、最終学歴中学卒業のお父ちゃんにはワクチンの知識なんてなーんにもありません。
そこで、「新型コロナとワクチン知らないと不都合な真実」という本を読んだ次第であります。

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抗体をつくるよ

まず、そもそもでなぜワクチンを打つのか。それは、ワクチンを打つことで免疫系が刺激され、ウイルスに対する抗体を作り出すためです。
基本的には、抗体があればウイルスに侵入されたときに反応し、攻撃してくれるということです。

ただし、抗体ができていても「どの程度あるのか(抗体価)」によって左右されるようです。
また、「そもそも抗体があっても感染・発症をしない、または重症化しない」ということまでははっきりとは言えないようです(コロナウイルスのワクチンについては、著書の中ではかなり期待値が高いとされています)。
例としては、デング熱が挙げられます。
これは、ウイルスに抗体がくっつくことでかえって重症化してしまう(AED:antibody-depentent enhancement)、抗体依存性感染増強現象というものらしいです。
なるほど、以前海外旅行から日本に帰り、家の便所でぶっ倒れたY君が「自分今度デング熱になったら死ぬって言われたんす!でへへ」って言ってたのを思い出したのです。
そのすぐ後に「日本でもデング熱にかかった人が出た」というニュースを見て「ああ、あいつ死ぬのか。かわいそかわいそですwwww」と思った中卒お父ちゃんなのです。

自然免疫と獲得免疫

では次に、そもそもで人間の免疫系とはどうなっているのかです。
免疫系は「自然免疫」と「獲得免疫」に分かれます。
この言葉だけ聞くと「自然免疫」はもともと持っている免疫で、「獲得免疫」は生まれた後になんだかんだ手に入れた免疫という感じですが、全く違います。
「自然免疫」はウイルスだろうが細菌だろうが、とりあえず侵入してきたやつを攻撃します。
それに対して「獲得免疫」は病原体を非常によく見極め、そのウイルスに対する抗体を作るように指示を出します。
自然免疫はとりあえずその辺のこん棒や金属バットを片手に突っ込んでいく歩兵集団といったところでしょうか。
そんな北斗の拳のヒャッハー軍団でも、戦車や攻撃ヘリには歯が立たないのです。
獲得免疫さんにお願いして、対戦車砲やスティンガーが必要ということですね。
でも、相手が少人数の素手の集団だったら、それに対して対戦車砲やスティンガー打ってもしょうがない、自然免疫さんが速攻でぼこぼこにした方が良いよねと自分なりに解釈しておくのです。

話を戻すと、ワクチンはこの「獲得免疫」だけでなく「自然免疫」も刺激するのです。

ワクチンの種類

今回のコロナウイルスに対するワクチンは、最新の技術が使われているようです。
そもそも、ワクチンの始まりは天然痘の時代までさかのぼります。
もちろんその頃には「ワクチン」という概念もありません。
何か知らないけど、一度天然痘になると二度かかることはない。じゃあ人為的に一度天然痘にかからせればいいんじゃね?ということで研究が進んだようです。
結果的には、牛の乳しぼりをしている人はかからないことに注目して、牛痘を使用することでワクチンを完成させました。
このワクチンは「実際に生きているウイルス」を使用していて、「生ワクチン」と言われています。

その後、「何も生きているウイルス使う必要なくね?」となります。
つまり、免疫系さえ刺激できれば別に生きているウイルスでなくてもいいのです。
極論を言えば、免疫系さえ刺激できれば何でもいいのです。
そこで生まれたのが、ホルマリンなどで殺した(不活性化させた)不活化ワクチンです。
不活化ワクチンには、インフルエンザワクチンが該当します。
欠点としては、ウイルスを増やさなければ作れないということが挙げられます。
インフルエンザワクチンの場合は、鶏の卵を使用しウイルスを増殖させるそうです。
なるほど、なんでインフルエンザワクチンを受けるときに卵アレルギーか聞かれるか分かったのです。

次に出てくるのが、「あれ?なんでウイルス全部使ってんの?一部でよくね?」となります。
ウイルスの突起の一部の設計図を増殖したうえで殺して、それを投与するのです。
このタイプは成分ワクチン(組み換えワクチン、コンポーネントワクチン)と呼ばれています。

そして今回出てきたのがmRNAワクチンです。
このワクチンは、今までのワクチンと根本から異なります。
そもそもで、人間の細胞はたんぱく質を作り出すことができます。
ウイルスは、そのたんぱく質を作り出す仕組みを利用して自分自身と同じ「タンパク質」を作らせます。
つまり、「人間の細胞は設計図(RNAまたはDNA)さえあれば、どんなたんぱく質でも作れる」と言えます。
ならば、「ウイルスの一部をわざわざ作るんじゃなくて、RNAぶち込んで人間自身に作らせればよくね?」となったのがmRNAワクチンです。
このワクチン何が良いかというと、まず低コストで量産がしやすいということが挙げられます。
さらに、設計図さえ作ればよいのです。本の中では、DNAやRNAの合成は3時間仕事と記述されています。
これだったらどんなワクチンでもかなりのスピードで作れそうです。
やった!これならば炭治郎も鬼殺隊に入って血反吐を吐かなくても、禰豆子の鬼化を防ぐワクチンが速攻で作れそうです。
無惨様は誰も鬼になってくれなくて涙目かわいそかわいそなのです。

因みに、ウイルスを「生きている」と言っているのはあくまで比喩です。
かけらほどではありますが、一応ウイルスは生物ではないことは理解しております。

過去記事:そもそもウイルスって何なの

情報に流されず自分の頭でしなやかに考えよう

とまぁワクチンについていろいろと勉強できたのですが、この本の肝となっている部分は「自分の頭でしなやかに考えよう」ということです。
というのも、この一年特にテレビ系のメディアで中卒のお父ちゃんが聞いても「それはいかがなものか・・・」という情報が流れまくっていたように感じております。
そのような情報を鵜呑みにするのではなく、自分で考え、時に自分が当たり前だと思っていることを疑うことも必要だということです。
特に、「どこそこの媒体だから」とか「誰それさんが言っていたから」ではなく、その情報自体を吟味する必要があるのです。
そういえば、医師なのに「高校生はコロナウイルスにかかったほうがいいんだ!」と言ってた方がいました。中卒の頭では、「その高校生がたった一人で生活していたら良いかもしれないけれど、そんなことないっすよね。その高校生が自宅に帰れば両親がいて、その両親に移ってさらにそれが・・・。ってならないのかな」と思った次第です。まぁ、天下の医師様なので間違っていないんでしょうね、と生暖かい目で見るようにしようと思います。
とはいえ、中卒お父ちゃんもどちらかというとトンでも話に食いついて、思いっきり釣られる方だと自覚しております。
これからは、自分の頭でしなやかに考えられるよう、努める次第なのであります。